• 幼小接続の問題は各教育委員会での課題になっていますが、実際は国をあげての問題です。
  • 幼稚園、保育園でひらがなの学習も数の学習もしていない子がいたり、就学時にすでに読み書き計算の基礎ができている子が混在していたら、いくら少人数クラスにしたからと言って現場の混乱は解決できるレベルではないのです。
  • そこで課題の解決策のヒントになるのが小学1年生の学習指導要領です。
    少々古いのですが昭和26年の算数科の指導要領に、「身につけておきたいさんすうの用語」が掲載されています。
    がい」、「みじかい」・・・など、日常に出てくる言葉が200以上掲載されています。
    このようなことばは、お大人になればだれでも知っている言葉です。
  • でも、就学前の何のトレーニングも受けていない子どもにとっては、あやふやな状態で理解されています。まだ、概念として定着していないのです。
    そんな言葉を200以上理解し使えなければならない。これは相当ハードな要求です。
  • このさんすうのことばを幼児期にある程度理解させることが幼児教育の大切なテーマなのです。
  • ちなみに「小学校受験」というとなじみのない方も多いかもしれません。そのなかで指導している内容のかなりの部分が、この概念(ことば)の学習なのです。ただ指導している方々は、小学校1年生の先取り学習をしている意識はもっていません。数字と計算式がないだけで、実際は1年生の内容の先取り学習をしているのです。
    この学習をしっかりした子どもたちの学力はしていない子とくらべると大きな差になります。
  • 全国学力調査で学校分類別の成績差が発表されているのはご存知でしょうか。この成績差は、この学習の違いから出ているといえるでしょう。
    言い過ぎかもしれませんが、就学前に準備(レディネス)できている子の学力は伸びるということです。
  • あたりまえだと言えばその通りですが、準備をして就学に備える、それが就学へ向けての学習の基本なのです。
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