保育園にお子さまを預けている保護者が気にするひとつは、知育についてです。
預かりの時間に知育を実施して保護者から喜ばれている園が増えています。
- これからの時代、選ばれる保育園・幼稚園へ
- 幼児期の基礎学習の重要性
- 遊びの延長で学ぶ楽しさを知る
- 保育園・幼稚園での学習指導例
● これからの時代、選ばれる保育園・幼稚園へ
小学校生活へのスムースな接続のために 幼児期から学童期にかけて社会問題化している「小1プロブレム」というものがあります。小学校1年生になって授業が始まっても、じっと席に座っていられない。勝手に教室から出て行ってしまう。お友達とのおしゃべりをやめられない...その結果、授業が成り立たない。これは、入学前の幼稚園・保育園での生活と、小学校での生活とで大きなギャップがあることが一番の原因だといわれています。 その課題を解決するべく、文科省内に「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」が設置され、「幼児教育の質的向上とともに、小学校教育との円滑な接続をはかり、接続期の教育の充実をはかっていくことが必要」として昨年から継続審議されています。一方、すでに独自のやり方でこの課題に取り組んでいる園も多くあります。 就学準備は、園にやって欲しいと望む保護者のニーズ 乳幼児の保護者の方の多くが、就学前に今後の学習の基礎となる「読み・書き・計算」を学ばせたいと思っています。幼児期の学習は、遊びや生活の中で身につけることが前提ですが、家庭で行うには保護者によって意識の差がありますし、忙しい保護者は「手がまわらない」というのが本音です。 就学準備をして欲しいという保護者の想いと、前述の文科省の審議内容とが合わさり、今後、園での系統化されたカリキュラムによる就学準備教育のニーズは、どんどん高まっていくでしょう。 「 あの園なら ”ひらがな” や ”すうじ” も教えてくれる。」 「 〇〇園の子はしっかりしている。」 卒園生の入学先や地域での評判が、園のブランド力を高めます。 これからの時代に「選ばれる園」になるために、就学準備の取り組みを始めてみませんか?
● 幼児期の基礎学習の重要性
学習を始める適齢期 「幼児・低学年のうちは、まだそんなに慌てて勉強なんかしなくても……」 そんな声も聞こえてきます。 しかし考えてみてください。小学1年生では「文字や数」を習います。2年生では「やさしい加減算、かけ算の九九、長さ、時刻」を、3年生では「かけざん・わりざん・重さ・一万より大きい数」等を学習します。どれをとっても高学年、中学、高校、さらには大人になってからの実生活で必要不可欠なものばかり。 子供たちの将来の夢は実にさまざまで、また可能性も無限にあります。夢を実現させるためにも、すべての土台となる基礎学習は何一つおろそかにできないのです。そして、その学習を始める“適齢期”とはいつなのか?ーーそれは今、すなわち好奇心が旺盛でゆとりを持って取り組める幼児・低学年期です。 早期教育と幼児基礎学習 こんな幼い子に基礎学習? いいえ、幼い子だからこそ基礎学習なのです。幼児にとって基礎学習は、とても重要な意味があります。ただし、ここでいう幼児基礎学習とは、0 歳から4歳くらいまでに文字や数を教え込む“早期教育”とは性質を異にします。 早期教育は外界との自然な触れ合いが最も必要な乳幼児期に、能力を超えて圧力をかけるもので、子供の自然な発達のバランスを崩してしまう危険性が指摘されています。そして早期教育を受けた子は受けなかった子よりも、社会性、言語性、認知性、情緒性などにおいて、発達が遅れたという皮肉な調査結果が出ています。 そういったことも踏まえて幼児教育というものを考え、発達段階に応じて適切な指導を行う必要があるのです。新村式「基礎学習システム」における幼児基礎学習は4歳からスタートします。この時期は、一生のうちで最も好奇心が旺盛で知識を吸収する力が強い時期。ちょうど新しいスポンジが水を吸い取るように、すっと吸収してしまいます。また、乳幼児期と違って、考える力の下地も育ってきています。幼児期は、文字や数の学習の基礎を築く、またとないチャンスです。 創造力を高める教材群 ただ、飽きっぽいのも、幼児の特徴。楽しくないことには目もくれないのも幼児の特徴です。そして幼児は遊びの中からあらゆることを学びます。 こういった幼児の特徴に合わせ、幼児の目線に立って開発された新村式「基礎学習システム」の教材は、創造カ・集中力を高めつつ学ぶ楽しさを体で感じる学習を可能にしました。既にご紹介した幼児用の「れんしゅうちょう」「かきかたノート」とあわせて学習してください。幼い子供にびったりの「質」と「量」。きっとお母さんにも満足していただけると思います。 この時期に好奇心が満たされ、勉強を楽しいものとして受け止めた子供は、小学校に入ってからもスムーズに授業の内容に入っていくことができるでしょう。 保育期に育ってほしい「知」の基礎力 では、就学前にどのような学習をするのが良いでしょうか。 「読み・書き・計算」というように、今後のすべての学習の基礎となる「ことば」と「かず」に親しむことは言うまでもありません。 そしてもうひとつ、非常に重要なのが「ずけい」の学習です。 「 計算はできるけど、図形の問題が苦手。」という子は中学生や高校生になっても苦手な場合があります。平面と立体、空間の把握能力を幼少期から磨いておくと、図形の問題が感覚的に理解できるとともに、ひとつの課題に対しても多角的な見方・考え方ができるようになります。 そしてこれらの学習を、お友達と一緒に、時には協力して共同で作業することも経験しておくことで、小学校に入ってからのクラスの雰囲気にも馴染みやすくなるでしょう。
● 遊びの延長で学ぶ楽しさを知る
色をぬったり、線をなぞったり 本来、子どもにとって学習と遊びに大きな違いはありません。「遊ぶように学ぶ」ことが理想だと言えます。 エジソンクラブの幼児教材の特徴は、線をなぞる、色をぬるなど、簡単な作業から徐々にレベルアップしていく点にあり、園では2歳から実施できるよう設計されています。「ことば」「かず」「ずけい」のそれぞれの学習を、遊びの延長として楽しみながら進めることができます。 先生がずっと見ていなくても、自分で進められる 先生がつきっきりで指導する必要はありません。 まずは「一緒にやってみよう」と声をかけ、簡単にできるところからやってみます。そして、「よくできました」と褒めてあげてください。 同じ手順でできる作業が繰り返し出てきますので、一緒にやるうちにやり方を学んで、先生がそばで教えなくても、ひとりで次のページへと進んでいけるようになります。 一番大切なのは、学習の習慣を身につけること 週に2回このような時間を設けることで、一つのテーマに取り組む習慣がつきます。 学習内容もさることながら、学習に取り組む基本姿勢が整うことが一番大切なのです。 卒園する頃には、ひらがな、数量、図形、位置関係、時間の概念などが分かるとともに、一定時間、机に向かって一つのことに取り組むという、学習の基本の姿勢がとれるようになっています。
● 保育園・幼稚園での学習指導例
エジソンクラブでは、幼児の能力を次のようなステージに分けて、それぞれのレベルに合わせて学習プランを立てます。 同じ年齢の子でも、能力には大きな差がありますので、年齢に関わらず、各ステージの目標を達成している子は、次のステージに進みます。 幼児たちは好奇心旺盛で、一つのことに長時間の集中は続きません。ですから、飽きてしまわないように、複数の学習を短時間ずつ区切って行います。